適切な手入れで屋外でも100年以上の耐久性
北米の先住民族たちは、シダーの又の名を『命の木』と呼び崇拝してまいりました。 彼らの当時の生活に欠かせないカヌーやトーテムポール、住居部材に古くから使用されておりました。 シダーは低伸縮性と木材繊維の安定性故に割れ・反り・ねじれ等の『木の暴れ』が非常に少ないという特性があります。 日本ではこの特性を生かし40年程前より、襖の枠や、建具、造作材として主に内装用として使用されておりました。 そして昨今のウッドデッキブームで、ようやく外構使用に非常に適した材料でも有るという認識が広まりました。 適切に手入れを行えば、屋外でも100年以上の耐久性が既に実証されております。 シダーは非常に強い天然油成分を含んでおり、防腐性は勿論の事、その独特なアロマティックの香りは除虫効果も備えております。こんな特性を持つ最高級のウッドデッキ材料の一つなのです。
エムズがレッドシダーにこだわる理由
高耐久の広葉樹のウッドデッキ材もいろいろと紹介されておりますが、エムズは針葉樹の代表格のレッドシダーに拘ります。その理由を幾つか紹介いたします。①何故針葉樹(柔らかい木)にこだわるのか?(木との共存空間の提供)
以下②~⑤へ上げる理由の前に、素足で感じるウッドデッキを推奨したいからです。 硬い・高耐久と言われる(決してメンテナンスフリーでは有りません)材料が紹介されていますが、外気温は地域や季節で大きく違います。 高耐久=硬い=熱伝導率が高いという事です。 つまり、夏は素足で乗れないほど熱くなり、真冬は木の温もりを肌で感じる事はできません。 個人差や使用方法によっても感じ方が違うことなので、施工専門業者様は説明する事は少ないと思いますが、硬い木のデッキ表面は夏場では摂氏50度以上にもなります。 これでは素足での使用は不可能です。一部のイぺ材等には、アレルギー作用を引き起こす成分(ラパコール)を含んでおりますので、十分ご確認頂く必要があります。②Co2削減と同時に、森林保全で環境問題への取組み(環境に配慮した安心空間の提供)
先ずは環境問題です。昨今Co2排出規制等京都議定書の調印も騒がれましたが、排出を抑える事だけが 環境保全ではありません。如何にCo2を吸収するのか?も同時に考えなくてはいけないのではないでしょうか? インドネシアではウリン材等の密伐採が進み、その地域では地すべり問題を抱えております。 更に地球のCo2の吸収を鈍化させました。広葉樹の森は再生までに300年以上の年月を要します。この様な乱伐採・違法伐採 が行われ傷を負った地球を、次世代の子孫に伝えるべきではありません。ウェスタンレッドシダーが生息するカナダの森林は その国や州政府によって厳しく管理された植林事業と伐採計画により毎年30%の森林が増え続けております。③生活空間に適したを選びます。住宅は商業施設や港と違います(実証済の適材空間を提供)
ウェスタンレッドシダーは、高耐久性の追及ではウリン材やイペ材にはかなわないかも知れません。 しかし、人の命と同じように木にも寿命はあります。メンテナンスフリーでOKと言う製材品は有り得ません。 木は本来樹皮によって自身を紫外線や埃/土が直接触れるのをから守り、細胞の劣化(人で言う皮膚がんの様なもの) を防いでおります。船舶などの甲板に使用される最高級デッキ材のチーク材も、常に船員さんの掃除が行き届いた状態でさえ、 デッキ材の張替えは当然の事なのです。ですからメンテナンスフリーと云う天然木のウッドデッキは存在しません。 人がお風呂に入り、手を洗いアカギレや皮膚炎を防ぐように、木も常に埃や汚れを避るのです。 人が洋服を着て外的な衝撃を和らげるように、塗装で木の細胞表面を保護してあげることです。 そうすれば20年以上の耐久性は実現することを、家庭や商業施設の外構用木材として既に200年以上の実績のある ウェスタンレッドシダー材は実証しております。 ウリン材は’96年に伐採の解禁を受け10年も経過しないうちに、当地の地すべりを起こす原因となり伐採規制がかかり、 輸出禁止となり(未だに日本国内に輸入されているのは何故?)、イペ材は30年程前よりブラジルのアマゾン河流域で商業伐採が開始された新規参入組です。 北米大陸発見以前から、『生命の木』として人の生活に根ざしてきたウェスタンレッドシダーとの比較は難しいようです。④人は針葉樹の木目に木を感じているから・・・(本物の木の空間の提供)
何故建材は針葉樹の木の木目を再現しているのでしょうか?それは、人が針葉樹の木目に木を感じるからです。 広葉樹の木目を再現した物にはフローリングや羽目板が上げられますが、それは傷がつき易い箇所に使用され、 傷がつき難いから高級な物とういうイメージを与えております。 ウッドデッキは家の内部の物ではありません。しかし素足で出入する場合は、広葉樹の様に硬く断熱性能の低いもの (熱伝導率が高いもの)はアルミ製品や石油化学製品と同じ感触しか味わえません。 『木の感触は二の次』と言うお客様には、どちらかといえば石油化学製品をお勧めいたします。⑤癒しの空間を求めるなら、針葉樹が良い理由・・・(癒しの空間の提供)
森林浴という言葉を御存知でしょうか。1982年に海水浴や日光浴にならって、林野庁が提唱した新造語です。 その後、「森林の中で森の生気を受けて健康増進を図る」行為として広く使われる様になり、「森林浴」そのものも、 広く行われる様になりました。従来は、漠然とし把握し得なかった森林浴の効果も、最近では科学的な調査により心身の リラックス状態が把握分析され、データの蓄積も進んでいます。森林浴効果に重要な役割を果たす「馥郁たる香り」の正体 の物質は、1930年頃にロシアの学者が発見した成分で「フィトンチッド」と呼ばれています。定義は「植物が生産し、放出又は 分泌する他の生物に影響を与える物質」です。森林浴には、空気中の揮発性のフィトンチッドに触れることになり、 樹木の放出するテルペン類が成分の種類、濃度の面から特に多いそうです。 これまでの調査では、フィトンチッドを十分に受けて森林浴の効果を高めるためには、 ①針葉樹の林の中で ②夏期の午前中に 森林浴を行うのが良いことがわかっています。つまり、ウッドデッキに木の癒し効果を得るには、針葉樹の方がより効果的という事なのです。エムズは、敢えてメンテナンスが必要な樹種(コースタルウェスタンレッドシダー)をお勧めする5つの理由があります。作って終わりではなく、出来上がってから本物の木とどう共存するか? どう付き合うか?を一緒に考えて頂ける事に共感を覚え、同時に自社にとっても大切な事だと考えております。
株式会社エムズ 代表取締役 西田洋一
様々なウッドデッキ材料の樹種比較
カリフォルニアレッドウッドの論争樹種名 | 原産地 | 科目 | どんな木 | 比重 |
---|---|---|---|---|
ウリン | インドネシア | クスノキ | 広葉樹 | 1.04 |
イペ | 南米/アフリカ | ノウゼンカヅラ | 広葉樹 | 0.90 |
バツー | 東南アジア | フタバガキ | 広葉樹 | 0.93 |
ジャラ | オーストラリア | ユーカリ | 広葉樹 | 0.90 |
レッドウッド | 西海岸中部 | スギ | 針葉樹 | 0.42 |
ヒノキ | 日本/台湾 | ヒノキ | 針葉樹 | 0.44 |
スギ | 日本 | スギ | 針葉樹 | 0.38 |
シダー | 西海岸北部 | ヒノキ | 針葉樹 | 0.37 |
『シダーは高価だけど耐久性があるよ!』と業者に薦めらたのに、直ぐに腐ってしまったと言う方・・・
よく耳にします。シダー協会の資格を持ち販売していた当事者として、『どんなシダーでも高品質で、高耐久である』といった誤った情報が広まっている事が非常に残念です。 全てのシダーがそうでは有りません。 エムズのシダー材は、北米の山・丸太取引経路を熟知した専門家により厳選された素材から選ばれた物のみを供給しております。 原料自体に高い本質性能を求めております。もし『シダーのウッドデッキを作って3年で腐った』という事であれば、最初に疑って見る個所は素材です。 内陸シダーを使用した場合、幾らメンテナンスを施しても、部分的な腐食による、デッキの腐朽は起こり得ます。 次に設計構造です。余りにも風通しが悪すぎる設計や、直接土に触れる場所に設置されれば、5年もあれば十分腐る可能性はあります。 そして最後は適切なメンテナンスを怠っていたなどです。 いずれにしても、3年でシダーのデッキが腐るなど、エムズではまず考えられません・・・・。ウエスタンレッドシダーの知識,間違った施工で木が腐る理由
- 1.その施工に適した材料を使用していない。レッドシダーと言われ施工したのに、本当はレッドシダーでは無かったと言う事もよくある話です。
- 2.ウエスタンレッドシダーに適した塗料が選ばれていない。
- 3.材料費を浮かす為に、鉄製の金物やビスが使用されている。
- 4.ウエスタンレッドシダー施工の基本ルールを知らない方が施工する。